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ビーチへ

結局2日目は雨の1日となり、それでもドロドロになりながらほぼ全員がビーチへ。妊娠しているリサも参加で、風邪なんか引かないのかしら、足元滑ってコロンなんてしやしないのかしら、とヒヤヒヤもんだったが、とうの本人はケロリとしている。それも初めてのベイビーだというのに。まあ、サンディエゴからわざわざこのリトリートに参加するためだけに飛行機に乗ってやってきたくらいだから、雨の中、足元の悪い山道を歩くことぐらいなんてことないと考えているのかもしれない。間違いなく肝っ玉母さんになるだろう。

 

3日目は目覚めた時には雨が降っていたが、ありがたいことに、朝ごはんを済ませ外出するまでには雨が上がってくれたので、またビーチへ。昨日とは別のビーチだが、今日も瞑想が目的だ。場所は『Pololu Valley』という、観光客に人気のスポットだったが、私たちは到着時感が午前8時30分という早い時間だったので、ほぼプライベート感覚でビーチを占領することが出来た。

 

ビーチにたどり着くには、くねくねとした山道を30〜40分下っていかなければならない。下るということは、帰りは登り。「行きはヨイヨイ帰りはコワイ」だ。ま、それはさておき、目指すはブラックサンド・ビーチ。ハワイ島独特の黒砂のビーチだ。

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黒砂

ハワイ諸島の島々が溶岩から作られていることはご存知だろうか。簡単にいうと、ハワイ島は、もうひとつ海底に眠る最新の島『ロイヒ』という島を除いては、活火山がある一番若い島。なので、たびたび火山から吹き出す溶岩がまるでアートのように地上にむき出しになっている。だから、ビーチも黒砂のビーチが多い。ハワイ島は生きているのだ。

 

ビーチ瞑想

島の息吹を感じながらの瞑想は、これまた初めての感覚だった。ここだけの話だが、私はこれまで一度も、瞑想の「世界」というものを体験したことがなかった。目を瞑るとすぐにいろんな思考がグルグルと巡ってきて、巷でよく聞く、空っぽ!どころかビジネスの企画書が書き上がってしまうくらい、「無」の状態なんて絶対にやってこなかったのである。だけど。。。。今回は間違いなく、自然との融合によってなり得る瞑想の世界いうものが体験できたと思う。多分。。。。いずれにしても、私にしては鳥肌ものだった。

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サンセット・ヨガ

夜ヨガはサンセット・ヨガだ。サンライズ・ヨガとは逆で、ヨガが終わる頃にはすっかり日が暮れて、キャンドルの灯りだけが私たちを心もとなく包み込む。そして、隣り合うヨギーニとヨギーニの間には、夜のしじまが、しん、と張り詰めて、言葉を発することも怖いくらい神聖な空間をもたらすのだ。そこには何もない。自分とマットだけ。

 

宇宙のヨガ

パート1でお話したように、私のヨガに対する観点は、アマンダというヨガティーチャーに出逢ったことで地球の大きさほども変わった。それまでは、ヨガとは、柔らかなからだで、怪我を避けながら正しいアーサナ(ポーズ)を行うこと、だと思っていた。たまには瞑想し、ビジネスの企画書に至ろうが、とにかく感謝の心で「ナマステ」と言うことだと思っていた。しかし、そんな的外れな観点は、今回のリトリートで、なんと宇宙規模のレベルで変えられてしまった。これは私にとって、乳がんになったことの次に一大事な出来事だった。

 

もちろん、観点が変わったからといってすぐに「ヨガとはなんぞや」を語れるグル(師匠)になったわけでもなんでもなく、そんな資格など到底ないともわかっている。それどころか、アマンダに出逢い、リトリートも終了した今、やっとこさ、『ヨガ』という、きっと一生かかっても理解し得ないだろう哲学を勉強するスタート地点に立てたところだと思っている。

 

数ヶ月後にはヨガの先生の資格が取れる予定だが、短期間で取れてしまう資格(最近はたった数週間という集中プログラムも増えている)の意味が大きく変わった。資格が取れて初めて、ヨガを学ぶ準備ができた、といえると感じている。こりゃあ大変な世界に足を踏み入れてしまったわ〜。笑

 

決意の宣言

リトリート終了日のサンライズ・ヨガで全てのアクティビティが終了したが、最後の最後に参加者それぞれが、今回の感想や、これからのことなんかを一言二言話す時間があった。ヨガとは心の琴線に触れるものらしい。参加者の何人かが涙を流しながら、熱く語り、私ももらい涙。そして私の番が。。。

 

頭が痛かったけど無理して参加したこと、ルパリと同室になって緊張したこと、瞑想で今までにない感覚に陥ったこと、食事に惚れたこと(笑)、なんかを素直に思ったままを話していたら、急にアマンダが割り込んできてこう言った。

 

「カズサ、資格が取れた後の予定を皆に話してくれない?」。むむ〜〜〜っ、う〜〜〜〜ん。。。。ここで発表したらもう後戻りはできないぞ〜〜。

 

でも、その瞬間、昨夜ルパリからも、あのエンジェルの瞳でまっすぐに私を見て言ってくれた言葉を思い出していた。「カズサが考えていることは絶対に実現する。私が保証するわ。あ〜、楽しみ〜」

 

よしっ、じゃあ腹をくくって発表するとするか〜!

「はいっ、資格が取れたら、『乳がんヨガ』を専門として、女性の健康を守っていきますっ!」

 

今日の胸言葉

自分の生きる人生を愛せ。自分の愛する人生を生きろ

– by Bob Marley

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