乳がん月間終了とアメリカ人のボランティア精神

10月は乳がん月間

昨今は日本でも、「ピンクリボン月間」とか「乳がん月間」という言葉が飛び交っていて、それに関連したイヴェントもたくさん見うけられるようですね。

そう、10月は、ピンクリボンの月で、乳がんの早期発見早期治療の大切さなどを推進することを世界的に伝える啓発キャンペーンをする月です。

 

アメリカで有名な乳がんイヴェントには、『スーザンGコーメン乳がん財団ウォーク』などがありますが、ボランティア精神旺盛なアメリカでは、チャリティ・イヴェントは、乳がん関係のものに限らず、あらゆる種類のものが年中行われています。

 

アメリカ人のボランティア精神

前期したように、子供の頃から人助けの心を教え込まれるアメリカ人は、本当に慈悲の精神にあふれていると思います。私がアメリカに引っ越してきたとき、いろいろとカルチャーショックなことがあった中で、この、ボランティア精神というものが、いかに日本人である私の中に備わっていないか、顔に火がつくほど恥ずかしいくらいに度々痛感したものでした。

 

ザ・トゥトゥ

こんな活動をしている夫婦がいます。

https://www.facebook.com/TheTutuProject?fref=ts

 

『ザ・トゥトゥ・プロジェクト』。ハワイ語のトゥトゥは「おばあちゃん」でしたね。覚えてますか?で、今回のトゥトゥは、英語で「チュチュ」。いわゆる、短いバレエ用スカートのことです。

 

なんと、ピンクのトゥトゥを履いた旦那さんが、世界の各地を訪れて ダンスする姿を写真に撮り続けています。 旦那さんの外見がまたふっくらとして可愛いので (笑)、無条件に人を笑顔にさせます。本当にどの写真も心をあったかくするものばかりです。私なんかは、乳がんの当人なので、このプロジェクトをFBで見つけたときには、涙が出て止まりませんでした。

 

奥さんが乳がんサバイバー。旦那さんは、普通だったら指を指されて大笑いされるようなことをやっているのですが、「乳がん患者である奥さんを笑いで癒し、少しでも治療の辛さを乗り越えられるように」と始めた活動だそうです。正確には、奥さんが乳がんになる前から、写真家である旦那さんがジョーダンのつもりで始めたものだそうですが、その数年後には、皮肉なことに、そのおふざけが乳がんを患った奥さんを助けるプロジェクトへと変わったのです。

 

そして、今ではすっかり元気になった奥さんですが、プロジェクトは継続。撮った写真を販売し、その売り上げの一部を乳がん患者救済のために寄付をしているそうです。

 

ハワイでは。。。

先々週、ハワイでも『スーザンGコーメン乳がん財団ウォーク』がありました。ちょうどその時、私も軽くジョギングをしにウォーキング会場の近くに行ったのですが、その時に目にした光景に、心が射ぬかれました。もちろん女性陣は大勢いましたが、その他にも男性陣だけで群れをなして歩いている人たちや、子供を引き連れて歩く家族、おじいちゃんおばあちゃんのカップルなど、まさに「老若男女」という言葉がまさにぴったりな光景で、誰もがピンクのTシャツを着たり、ピンク色の持ち物を持って歩いています。まっピンクの塊です(ピンク色が乳がん月間のシンボル色)。犬までもが首にピンクのリボンをつけて歩いています。中には、「僕のワイフが乳がん患者だから応援のために歩いています」というゼッケンを背中に付けて歩く男性もチラホラ。 さすがにピンクのトゥトゥを履いている男性はいませんでしたが。笑

 

こうして、単なるボランティア精神に留まらず、主に女性が苦しむ病気である乳がん(数は圧倒的に少ないですが、男性も発症します)のイヴェントに堂々と多くの男性が参加する、という現象は、本当に見習わなくてはならない、素晴らしい文化だと思いました。そう、他人ごとではないのです。自分の奥さんのため、友人のため、家族のメンバーのため、隣人のため、相手が誰であろうとも、とにかく人助け、なのです。次は我が身なのですから。

 

乳がん月間が終わろうとしています

乳がん月間も残すところあとわずか。北斗晶さんに関するニュースは、まだほぼ毎日耳にしますが、少しずつ減ってきている感があります。報道関係者たちが11月になったら「次っ!」と、パタリと発信をやめてしまわないことを願うばかりです。

 

私は『乳がん再発予防プロモーター』として、年がら年中、乳がんに関する情報を発信していきます。

どんな状況下にあっても、女性がキラキラと眩しく強く生きていける世の中づくりのお手伝いがしたいと思っています。

 

【今日の胸ことば】

すべての出来事には意味があるわ

生きていくこととは、その意味を理解すること

by Suzanne Somers