ハイディと初めて会ったのは、私がまだジェイク・シマブクロのマネージャーをしているときでした。
雑誌かテレビの取材だったと思います。
真っ白な歯をキラキラさせて、大きな笑顔で話しかけてきたことをよく覚えています。
それからもう20年近くが過ぎ年齢も重ねたけれど、
今でも何も変わらないあの頃のまま、ハイディの歯は真っ白で、
優しい笑顔は私の心を温め続けてくれています。
二人とも『健康オタク』(笑)で、ハワイアンスタイルの健康を広めるべく一緒に日本へ旅もしました。
ハイディは3年くらい前から「自分が学んだ健康に関する本を書きたい」と言っていました。
自分はメディアコーディネーターとして長年ロコモコやマラサダを紹介するお手伝いをして来たけれど、
これからはもっと健康的なハワイを紹介したの、と。
ついにその夢がかなったね!おめでとう〜。
というわけで、今回は、その存在だけで人を幸せにするサーファーガール、
ハイディ・タムのインタビューです。
本に関することはもちろん、プライベートなハイディもここに紹介します〜。
Q1.簡単に自己紹介をお願いします。
私は ハワイ州オアフ島はパールシティという町で生まれ育ちました。日系4世です。小さいころは祖母と暮らしていて、彼女から食べ物やテレビ番組などを通して、日本の文化を学びました。その経験から自分のルーツである日本への興味が芽生え、 日本舞踊も習いました。そしてその想いは、いつしか世界中を旅することを夢見るまでに育ちました。ハワイ大学では『アジア – 太平洋ツーリズム』を専攻し、マーケティングと異文化コミュニケーションを学びました。そして卒業後はハワイ州観光局のマーケティング部に就職しましたが、しばらくして大阪の教育委員会が手がけるJETプログラムで教壇に立つことになり日本へ移住しました。これは自分の人生における最大の出来事で、帰国後も日本とのつながりを保つために日本の雑誌やテレビ取材のお手伝いをするメディアコーディネーターになりました。そのおかげで、それから20年以上もの間、ハワイとハワイの文化を学ぶ機会に恵まれ、そこで得た情報をシェアさせていただいています。
Q2. 初めての本が出版されましたね!おめでとうございます。どんな本なのか教えてください。
『Local Hawaii』は、マインドとボディを、ハワイのローカル的思考でメンテナンスをしましょう、というガイドブックなんです。アクティビティを、五感(味覚、視覚、聴覚、触覚、嗅覚)を使った形でカテゴリー分けをすると、 実は簡単にバランスのとれたバケーションを取ることが可能になるんですね。本当のハワイを感じながら、幸せだなとか、健康だなとか、もっと深いレベルで自分を知ることができます。この変化は、感覚をリフレッシュして自分を新しい方向へ向かわせるために必要なことなんですね。
Q3. 本を出版するきっかけは?
この本を出版しようと思った理由は、日本のオハナ(家族)たちへのお礼として、日常に取り入れることができる「気づき」をもたらす、もっと深いハワイをシェアしたいと思ったからです。
90年代の初め、大阪に住んでいたことがあります。日本のことを勉強することができたし、素晴らしい人々との出会いなど大変貴重な経験をしましたが、同時に、何もわからないまま外国に住むということで自分が無力な子供のようにも感じていました。けれど、お礼をしても仕切れないほどたくさんの方々に 助けていただきました。いつか恩返しをしたいと思っていました。
Q4. 執筆作業のプロセスを教えてください。
私の心とからだに感動や情熱、インスピレーションやクラリティ、そして学びや変化などをもたらす場所、人、物、を人にシェアすることが好きなんです。これまで自分が本を書くだなんて思ってもいなかったけれど、今はSNSの時代。誰でもライターとなり自分の魂を揺さぶることを文字として発信することができます。それが人が人とコネクトする自然な形だと思います。
Q5. この本の制作段階で得た、大きな学びや経験、または予想外だったことがあれば1つか2つ教えてください。
一番驚いたのは、一番最後に本のタイトルを決めたことですね。タイトルって一番最初に決めるものだと思い込んでいたんですが、なるほど、書いていくうちに、タイトルって自然にあぶりだされるものなのだとわかりました。そして、才能に溢れたプロジェクトチームメンバーと仕事ができたことが、素晴らしい経験となりました。出版社、編集者、ライター、デザイナー、カメラマン、翻訳者など、それぞれがそれぞれの役目を持って本が出来上がる。。。自分一人では絶対に成し遂げられなかったことです。
Q6. この本が他のガイドブックと違う点を教えてください。
日本語が読めないので正直なところ他のガイドブックとどう違うのかは説明できませんが、言えることは、私のパートナーたち、「赤澤かおりさんや内野亮さんと共に時間を過ごしたい」と思った場所やアクティビティを、何の作り事もなくオーガニックな思いから紹介させていただいた、ということです。
Q7. この本を通じて、読者の方に何が伝わったら嬉しいですか?
今回訪れた取材場所で私たちが感じた喜び、ピース、学び、そしてエキサイトメントを、読者の方たちが同じように感じてくれて、それによって胸の中にアロハの心が生まれたら嬉しいですね。いったん生まれたアロハの気持ちは、途絶えません 。是非、他の人たちにもシェアしてあげてください。
Q8. ハイディの一般的な1日の過ごし方を教えてください。
朝は5時半〜6時頃に起きて、自分の時間を持ちます。ストレッチをしたり、瞑想をしたり、自己啓発のテープを聴いたり、その日にやることを考えたり。6時半に子供達を起こして彼らのお弁当を作り、朝食は、1日に必要な栄養素をたっぷり摂ることができるスーパースムージーを作ります。7時15分には家を出て彼らを学校へ送ります。そのあと、犬を連れてビーチへ。歩いたり、波の具合でサーフィンをすることもあります。8時45〜9時には家に戻り、掃除をしたりメールチェック。昼間はミーティングや料理、その他家族の用事をいろいろ足しに出かけたり、新しい取材先をロケハンしたりします。午後は子供達を迎えに行きスポーツ教室へ連れていきます。夕方家に帰り、家族で夕飯を食べて、子供達に宿題をさせ、我が家の就寝時間は大体9時半頃となります。
Q9. 自分がやっていることで、こういうところが一番好きだな、と思うことは?
メディアコーディネーターとして、常にハワイの人、場所、植物、歴史、文化などを学び続け、それを他の人とシェアするということが大好きです。私がシェアしたことによって彼らも喜び学ぶことができたら、それがモチベーションになってさらなる学びを続けることができます。 私たちが住むところは小さな島だけれど 、常に新しい発見があるんですよね。その新しい発見をシェアすることが大好きです。
Q10. 自分の生き方にインスピレーションを与えた人や本があったら教えてください。
うわあ、たくさんいますね〜。自分の好きなことをしている人に出会うたびにインスパイアされます。でも、一番インスパイアされるのは私の夫と息子たち。彼らには人生で自分が情熱を持てることを見つけて欲しい。そうすることで、私も、妻として母としてベストでありたいと努力することができると信じています。
Q11. 次なるプロジェクトは?
次は英語のブログやビデオでハワイをシェアしたいと思っています。あとは、バイリンガルで日本を紹介する本を作りたいですね。そうすることで、日本を憧れるハワイの友人たちのために、さらなる日本文化の理解や感謝を伝える架け橋となることができると思っています。同時に、日本の友人たちにも、自分たちが住む日本がどれほど素晴らしい国かということを伝えたいです。
Q12. 実は、このインタビューには『女性の健康と富とフィランソロピー』といテーマあります。このテーマに沿ったハイディの考えを聞かせてください。
健康が本当の意味での富。自分のからだに耳を傾けて、運動、栄養、解毒などの必要なケアを施せば、からだは必然的に健康になります。マインドとボディは繋がっていますから、肉体的に健康であれば、物の本質が見えてきます。
心からやりたいことをやっていれば、自然に経済的にも豊かになっていきます。
健康、経済、そして人間関係に関して気づきを持つことが幸福と時間の自由には絶対欠かせないこと。
まずは自分自身をそれらすべての観点から満たせば、他人にも貢献することができるのです。
追記
ハイディの初出版本『Local Hawaii』のお求めは、こちら。
さすが健康オタク(笑)。
他のガイドブックとは違うハワイがぎっしり詰まっていました。
ハワイ旅行中もヘルシーライフを求める女子たちは必見ですよ!
そして、読んだらぜひ、レビューを書いてあげてくださいね〜。
『マーメイド・インタビュー』バックナンバーはこちら。